2005.08.15更新

葉の健康シリーズ

・キシリトールで虫歯予防。
虫歯の原因は糖質の残存、時間、口腔内細菌の要因が組み合わさった時に発生します。今回はキシリトールで口腔内細菌を減少させ、虫歯予防をしようというテーマでお伝えして行きます。
※これは予防法でありキシリトールをとったからといって虫歯にならないというわけではありません。ブラッシングと併せて行う必要があります。

キシリトールってなに?
キシリトールは、1997年に食品添加物として指定をうけた甘味料(代用甘味料)で、白樺や樫などの樹木を使ってできた天然素材です。キシリトールはすべての糖アルコールの中で最も甘く、砂糖と同等の甘味度です。また、キシリトールには虫歯予防に役立つものとしても注目されている物の一つです。

キシリトールは多くの果物や野菜に含まれています。
イエロープラム(935)、イチゴ(362)、カリフラワー(300)、ラズべリー(268)、レタス(31)ほうれんそう(107)、たまねぎ(89)、にんじん(86)、バナナ(21)、くるみ(14)など
キシリトール含有量(mg/100g)

キシリトールの虫歯予防の効果
プラーク中のミュータンス菌を減少させ、酸生成を抑制する効果があります。ミュータンス菌は通常、糖を取り込みエネルギー源として酸を生成します。この酸が虫歯の原因となりますが、ミュータンス菌はキシリトールを取り込むことができないため、弱って酸も生成できなくなります。そのため、歯の表面についている粘着性のあるネバネバした歯垢(プラーク)は、落ちやすいサラサラのプラークに変化し、歯みがきで簡単に取り除くことができます。また、キシリトールの甘さにより唾液を出させる唾液量が増えることにより緩衝能が高まり、歯の再石灰化を促進します。

使用方法
1.噛む事により唾液の清掃作用が高まるので、キシリトールを摂取するにはガムとしての利用が一番効果的です。しかし、固定式の装置を装着された方には装置が外れる可能性もありますので、タブレットを使用するようにお伝えしています。

2.高濃度のキシリトールが効果を上げますので、50%以上含まれているものを使用してください。

3.1日3回、飲食直後に5~10分間ガムを噛むことをお勧めします。(虫歯リスクの高い場合は、キシリトール100%配合のものを1日5回噛むと良いでしょう。)

4.お砂糖が入っているお菓子や飲み物などの同時摂取は効果がなくなってしまいます。

5.キシリトールだけでは食べカスなど十分に取り除くことができませんので、補助的なものとして扱っていただき摂取後の歯磨きは必ず行って下さい。

6.食べ過ぎるとお腹が緩くなりますので適量摂取しましょう。

【キシリトール★Q&A】
Q.キシリトールガムは何分くらい噛めばいいのですか?
A.キシリトールの効果は噛みはじめが一番高いです。時間が経過する事により、味はなくなりますがガムを噛むことによって唾液の分泌促進効果も得られるので、味がなくなっても5分~10分くらいは噛むことをお勧めします。

Q.キシリトールはどの位の期間摂っていると効果が得られますか?
A.2週間から1ヶ月程度で効果が現れると言われています。

Q.効果が出てきた時点で摂ることを止めても効果は続きますか?
A.止めてしばらくすると、ミュータンス菌の増殖が始まります。長時間効果が持続することがないので、継続使用をお勧めします。

Q.何歳くらいが最も効果的ですか?
A.歯の生え始めが最も効果的です。ガムを噛める方なら何歳の方でも効果はあります。

<お知らせ>
キシリトールタブレットにバナナ味とグレープ味が仲間入りしました。(お試し販売)
キシリトールタブレットにバナナ味とグレープ味がでました。キャラクターはセサミストリートの人気キャラクターエルモ、クッキーモンスター、ビッグバードに日本オリジナルキャラクターのティーナとモジャボを加えた全5種類のキャラクターで、商品特徴は、まだガムを上手に食べられない幼児でも食べられるタブレットです。主なターゲットは、幼児(1才半頃から)を想定しています。当院では、数量限定で販売しています。今後の購入に関しては現在検討中です。
*バナナ味とグレープ味のタブレットはキシリトール96%配合ですので、100%のものと比較をすると効果は低くなりますが、キシリトール含有量が50%以上であれば、虫歯予防の効果がみられます。

まめ知識
1.糖の中にはソルビトールのような低酸生成の糖もありますが、キシリトールのように天然素材の糖で、ミュータンス菌を減少させ酸生成を抑制するものは他にありません。
そのため、キシリトールは虫歯抑制効果が認められます。虫歯にならないと言われる甘味料も継続的に摂取し続けると、お口の中の細菌が順応して砂糖と同様に発酵され、酸が作られてしまうのですが、キリシトールは他の甘味料と異なり、長期継続的に摂取してもお口の中の細菌は順応しないとされています。

2.口腔内が乾燥しやすい方は、噛むことにより唾液の分泌を促し虫歯の細菌が出す酸を薄め緩衝させる時間を早める効果を期待出来るので利用されると良いと思います。

3.虫歯になりにくい事が、証明されている食品には、厚生省による特定保健用食品として『虫歯に安心』『虫歯になりにくい』などの表示とマークが示されています。さらに日本トゥ-スフレンドリー協会が認定した食品には『歯に信頼』のマークが表示されています。

編集後記

暑い日がつづきますね。日射病や熱中症、気温の変化も激しいので、体調管理には特に気をつけてください。今回の歯の健康シリーズは、キシリトールについての話をとりあげました。『キシリトールは虫歯予防にいいとは聞いた事があるけれど、使用法は知らなかった。』という方が非常に多いのです。効果的な使用方法を是非取り入れて頂けると光栄です。
 
菅沼矯正歯科
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