2006.02.15更新

歯の健康シリーズ

・歯周病ってどんな病気?

 最近、こんなことに思い当たることはありませんか?
朝起きたとき、口が粘ついたり、妙な味がすることや、口臭が気になることはありませんか?
心当たりのある方は歯の周りの病気(歯周病)の可能性があります。そこで、今回は歯周病の原因や、症状、予防方法について簡単にお話ししていきたいと思います。

■歯周病とは
 歯周病とは、歯肉や歯槽骨など歯を支えるまわりの組織全体に起こる病気です。
歯を失う原因の50%が歯周病、37%が虫歯、その他の原因が13%と、歯周病で歯を失うことの方が虫歯で失うことより多いと言われています。

■歯周病の原因

 歯周病の原因は歯垢の中の細菌ですが、その他にも・・・
歯磨きが不十分であったり、歯ぎしり、疲れやストレス、全身疾患など、生活習慣の問題がかかわってきます。

プラーク(歯垢)

■健康な歯肉
 健康な歯肉の状態を知っておくことは大切です。自分のお口の中を鏡で見てみましょう!!

色・・・・きれいなピンク色をしている。
形・・・・硬く引き締まっていて、歯と歯の間は鋭い三角形の歯肉で
     満たされている。
弾力・・・歯の周囲にしっかりはりついていてぶよついた
     感じがない。
出血・・・歯ブラシでブラッシングする
     程度の刺激では、出血しない。



■歯周病自己診断表
 下の項目のような症状がないかcheckしてみましょう。

  1. 歯を磨くと歯肉から血が出る          YES NO
  2. 歯肉が赤、または赤黒い色をしている      YES NO
  3. 歯に汚れや歯石がついている          YES NO
  4. 歯肉がむずむずすることがある         YES NO
  5. 歯が動くような気がする            YES NO
  6. 歯肉がたまに腫れたり、痛んだりする      YES NO
  7. 歯肉を押すと膿(うみ)がでる         YES NO
  8. 歯と歯の間に食べ物がよくはさまる       YES NO
  9. 歯ぎしりをしたり、いびきをかくとよく言われる YES NO
  10. 最近、歯が長くなったようにみえる       YES NO

診断結果
☆「YES」が3つ以上の人
初期の歯周病になりかけている可 能性があります。歯科医院で、歯周病検査をしてもらうことをお勧めします。

☆「YES」が5つ以上の人
歯周病が進行しているようです。
歯科医院で、適切な処置をしてもらいましょう。

■歯周病の進行
 歯周病は、痛みなどの症状が感じられないまま炎症が進行して、最後は歯が抜け落ちてしまうという恐ろしい病気です。大きく分けて3段階の症状があり、歯槽骨も病状の悪化にしたがって溶けていきます。

歯肉炎
歯肉炎
  歯肉炎(歯槽骨)
《見える症状》
歯肉が赤く腫れ、歯を磨くと出血する。
《歯肉の中の症状》
骨のラインと歯根が始まる位置との間がややあいている。
《解決方法》
毎日の正しいブラッシングや歯垢の除去で、健康な歯肉を取り戻す事が可能です。

歯周炎(中度)
歯周炎(中度)
  歯周炎(中程度の骨)
《見える症状》
歯周ポケットが深くなり、歯根のはじまりの位置との間があいている。
急に歯肉がはれて痛くなったりする。
《歯肉の中の症状》
骨が溶け始める。
《解決方法》
歯科医院で、歯石を取り除いてもらうとよいでしょう。

歯周炎(重度)
歯周炎(重度)
  歯周炎(重度の骨)
《見える症状》
歯がぐらぐらするようになり、膿(うみ)が出て口臭がひどくなる。
《歯肉の中の症状》
骨の位置が確認できないぐらいに溶けている状態。
《解決方法》
歯を抜くしかない場合や歯を抜かずに固定して炎症を抑える処置をする場合があります。


■かからないための予防方法
◇ブラッシングで歯垢をとる
 歯垢は食べ物のかすではありません。色々な種類の細菌の塊なのです。食後はしっかりとブラッシングをして歯垢(細菌の塊)を落としましょう。しかし、やみくもにブラッシングをすればいいわけではありません。正しいブラッシングをしないと、歯肉を傷つけたり、歯がどんどんすり減ることがあります。一度は歯科医院で、口腔清掃指導を受けることをお勧めします。

◇砂糖はとりすぎない
 砂糖は細菌を悪質な物に変え、ねばねばとして歯にくっつかせます。長時間口の中にとどまるアメなどには気を付けましょう。

◇しっかり咬んで食べる
 歯の周りの組織を鍛えるにも、一口につき両側の歯で30~50回くらい咬むといいでしょう。また、咬むことによって刺激となり唾液が多く出やすくなります。

◇疲れをためない
 体が疲れてくると、免疫力が低下し、歯肉に悪影響を与えます。睡眠をしっかりとって疲れや、ストレスをためないようにしましょう。

◇口呼吸をしない
 口で呼吸をすると、口の中が乾燥しやすくなります。乾燥することにより、細菌が繁殖しやすいので口呼吸のある方は出来るだけ口を閉じるように心がけて下さい。


*原因の除去により、歯肉炎や歯周炎の改善ができます。
しかし、歯肉の腫れによりブラシをあてたいのにあてられない方や、ブラッシングは頑張っているのに口臭が無くならないと心配されている方に、タブレットが発売されました。
名前は
「クリッシュ」。歯周病菌に対抗できる菌をなめることにより呼び起こし、ポケット内の病原菌を減らすことを可能としたタブレットです。薬感覚ではなく、食品感覚でお子さんも安心して食べられるものです。
ブラッシングに加えて補助的な物としてお使い下さい。

■クリッシュについて
 人間の口腔内には、500種類の菌が住んでいます。その中には、善玉菌と悪玉菌が存在します。
クリッシュには、LS1という善玉菌が含まれており、特定の悪玉菌だけを除菌できる乳酸菌です。
分からないことがあればスタッフにお聞き下さい。



編集後記

 今回の歯の健康シリーズは「歯周病について」を掲載しました。今まで歯周病は大人の病気と思われていましたが、最近ではお子さんも歯周病にかかっているというデータが出ています。
歯周病の最後の治療は抜歯です。そうならないためには、早期発見・早期治療が大切です。今からでも遅くはありません。お口のケアを再度見直してみて下さい。改めて健康な歯肉の状態を皆さんに知って頂けたらいいなと思っています。

 寒い日や暖かい日が続いていますね。当院ではチューリップの球根を室内に置いていました。暖房をつけていたせいか、季節はずれのチューリップの芽が顔を出しています。

 風邪やインフルエンザが流行中ですが、みなさんは風邪をひかないように予防をしていますか?菌の繁殖を防ぐために、換気や加湿をするように心がけましょうね。
菅沼矯正歯科
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投稿者: 制作管理者