Dr.Q's BLOG

2010.12.07更新

 「韓国ソウルで舌側矯正歯科治療インコグニート(incognito)の看板発見」

先日、行ってきた韓国ソウルの繁華街 明洞の地下鉄の駅と、明洞の街中のビルの壁に舌側(裏側)矯正歯科治療インコグニート(incognito)の看板を発見しました。







日本では厚生労働省による医療広告の規制が厳しく、矯正歯科治療の方法に関しては広告はできません。このような看板は日本では見ることができない看板です。実は患者さんが知りたいことは具体的な矯正歯科治療の方法や具体的な矯正歯科治療装置だったりしますが、その点に関しては歯科医院に問い合わせをしたり、歯科医院に受診して歯科医師に直接質問をしたりしなければなりません。受診をされる患者さんにとってはまだまだ不便を感じることでしょう。



さて、インコグニートは数年ほど前から注目をされている舌側(裏側)矯正歯科治療法で、ドイツで開発されたシステムです。コンピユーターで歯の舌側の形態に合わせたベースを持つブラケット(矯正装置)を製作し、その装置に合わせた矯正用ワイヤーをロボットで屈曲します。矯正歯科治療で動かしていく歯の理想的な位置の情報は、矯正装置ではなく、ロボットで屈曲した矯正用ワイヤーにあります。そのために精密さはあるものの、ドクターがワイヤーを曲げることがないので、治療中に提供されている矯正用ワイヤーが折れたりすると、ドイツまで矯正用ワイヤーの再生を依頼して、送られて来るまで治療が中断することになります。

このシステムでは、我々、術者である矯正歯科医は与えられたワイヤーを、ただ使用するだけで、基本的には術者の技術や経験があまり必要とされません。ある程度、舌側(裏側)矯正歯科治療の技術を習得した矯正歯科専門医は当然このシステムを取り入れることを躊躇し、抵抗感があると思います。私も現状では採用していません。
また、インコグニトはブラケットが金色で、歯の裏側の表面に大きなベースのゴールドの金属でついてしまいます。舌側(裏側)矯正歯科治療の中では最も見えやすく目立ちやすい矯正装置です。すべてがオーダーメイドで工場から出来上がってくるので、その点は術者である矯正歯科医にとってメリットであるとも言われています。特に舌側(裏側)矯正歯科治療の経験が少ない術者には好まれるでしょう。
菅沼矯正歯科では現在の所、このインコグニート(incognito)による舌側(裏側)矯正歯科治療は採用していませんが、金属アレルギーのある患者さんにはアレルギーが出にくい金属として使用するメリットがあるでしょう。菅沼矯正歯科でも舌側(裏側)矯正歯科治療を希望され来院される患者さんがかなり増加しています。患者さんのニーズを見ながら採用を検討していかなければいけないかと思っています。

「綺麗な歯並びで健康的な生活を!」
 ”For your Beautiful Smile & Healthy Life" 
愛知県豊橋市の
「菅沼矯正歯科」

投稿者: 有限会社イーオルソサービス

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