【目的】
有限責任中間法人日本臨床矯正歯科医会は、法人化を契機に2005年6月2日、マスメディアに対して法人化記者発表を開催し、一般市民に対し歯並びや矯正歯科治療についてどのような印象や関心を持っているのか意識調査を行った。今回は調査結果について興味ある知見が得られたので報告する。
【資料及び方法】
インターネットを用いて全国一般市民1000人(10代〜50代の男女をそれぞれ100人ずつ計1000人)に『「歯並びと矯正歯科治療」に関するアンケート調査』を実施した。 |
【結果及び考察】
◆ 従来、10代を中心とした年代で矯正歯科治療が行われてきた
治療を始めた年代は10歳をピークとし、 20歳以下で大勢を占めている結果となった。
質問:いつごろ、矯正歯科治療を始められましたか?

◆ しかし、高い年齢層でも綺麗な歯並びへの欲求が高い
顔のパーツの中で、“口もと”へ目が行く割合は半数近くとなり、“目もと・口もと”が重要視されていることが分かった。
更に、“口もと”についての調査によると、40代〜50代という高い年齢層においても綺麗な歯並びにしたいという回答が半数以上となった。特に女性において顕著な傾向が見られた。
質問:他人の顔を見るとき、どの部分に目が行きますか?

質問:あなたはキレイな歯並びにしたいと思ったことがありますか?
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◆ 高い年齢層ほど歯並びが綺麗なことに若々しさを感じる
歯並びがきれいな人は、健康的で清潔感があり笑顔が素敵といったイメージをもたれている、という結果が示された。また、年齢が上がるにつれ、歯並びがきれいな人に対して若々しさを感じている比率が高くなっている。
質問:歯並びがキレイな人にどんなイメージを持ちますか?

◆ 従来治療が行われてきた年齢層よりも高い年代で、治療に対して高い関心が抱かれている
また40代の35.6%が矯正歯科治療に対して高い関心を持っていることがわかった。これは、今まで矯正歯科治療を行われてきた年齢層より上の年齢層における関心の高まりを示し、アンチエイジングに対する一つの傾向と思われる。
質問:あなたは矯正歯科治療を受けようと思ったことがありますか?

◆ 社会は矯正歯科医に高い技術と納得のいく説明を求めている

8割以上の人が実際に矯正歯科治療を受けるなら矯正歯科を専門に行っている医院を選ぶとの回答があった。これは、単に“専門医院”が求められているわけではなく、高い技術と納得のいく説明を求めていることを意味していると思われる。如何にして質の高い治療を患者に提供するかが、今後の矯正歯科医に求められている課題であると考えられる。
【結論】
顔の構成要素の一つとして歯並びは、他人に与えるイメージに大きく影響を及ぼす。健康できれいな歯並びは心身の健康だけでなく社会性という点でも注目されている。今まで年齢的なものだけであきらめていた高い年齢層の人からも矯正歯科治療に対する欲求や関心が高まりつつある。
健康面や社会性の点から、矯正歯科治療の需要が高まりつつある現在、日本矯正歯科学会の認定医制度・専門医制度並びに、矯正歯科治療について正しい知識と情報を適切な方法で社会に提供してゆくことが日本臨床矯正歯科医会としても重要であると思われた。 |
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