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「患者さんとの信頼関係を深めクチコミ・紹介につなげる」マネージメントワークショップに参加して

平成18年7月2日に名古屋国際会議場で行われた、「患者さんとの信頼関係を深めクチコミ・紹介につながる」マネジメントワークショップに参加してきました。予防は、単にう蝕や歯周病を防ぐためのものではなく、矯正歯科においても豊富な情報を持つ患者さんとの信頼関係を構築・維持するために欠かせないノウハウとして重要になっています。今回のワークショップではコミュニケーションの質を高め、患者さんから指示されている当院も含めた3医院の事例から、今後の矯正歯科医院における予防のあり方、活かし方をお話いただきました。


「患者さんとの信頼関係を深めるには」/いけもり矯正歯科 院長  池森由幸

現代日本において矯正歯科界が直面している社会的な環境変化として、人口動態の変容や制度改革の波紋、価値観の変化、社会情勢の変化などがあります。それにより患者さんの求めるものも「快適さ=質」に変化してきました。質の向上のために、医院は一つのチームとして医療に携わって行くことが大切で、その中でスタッフの果たす役割は大きいということでした。予防処置を行うには基礎的な知識と高度な技術、そして優れたコミュニケーション能力が必要です。コミュニケーションにはトレーニングが必要で、SP(模擬患者)を用いたロールプレイなどで実習を行うことも大切とのことでした。

「信頼関係を構築するための実践ノウハウ」/菅沼矯正歯科 院長:菅沼與明、衛生士:近藤千香

≪信頼関係を構築するためには・・・≫

 患者さんの言葉を真摯に受け止め、理解することによってはじめて患者さんからの信頼を得ることが出来ます。そして誠心誠意、患者さんと接していくことを継続します。

≪患者さんにとって良い歯科医院を目指すために行っている取り組み≫
(1)待ち時間を減らす
(2)説明をしっかりする
(3)ご意見箱の設置
(4)装置を入れてからの手紙
≪歯科衛生士の役目≫
予防歯科や保健指導の考え方や、最先端の歯科医療・矯正歯科医療の知識や技術・医学的知識を学ぶことです。それらの情報を理解した上で、ドクターの治療方針を基に患者さんに解りやすく伝え、行動変容につなげるためのサポートをすることです。

「だ液検査を加えたリスク診断と動機付け」/イノウエ矯正歯科 院長:井上裕子、衛生士:住友真紀

矯正治療期間中に、患者さん自身の歯への愛情を深めてもらうことを究極の目標として、予防管理を大切にしているとのことでした。患者さんの生涯にわたるお口の健康を守るために、そしてまた患者さんの幸せに貢献するためにはドクター1人の力ではなく、スタッフの力が加わってもまだ小さく、患者さんとスタッフとドクターが力を出し合って初めて大きな力となります。

●新患症例検討会
●集団指導
●予防歯科教室
●リスク診断に応じた対応

「予防ファイルを活用した取り組み」/浅見矯正歯科クリニック 院長:浅見 勲、衛生士:佐野友美

予防管理システムについてはすでにマニュアルがあり、それに基づいてPTCやPMTC、それと3DSを行っているそうです。また予防ファイルを患者さん個々に作成し、お渡ししているそうです。患者さんには来院時に持ってきていただき、TBIのコメントも毎回担当した衛生士が手書きで書いていました。もちろんデータとしてもきちんと管理をしているそうです。ただ一番驚いたのが、フッ素の使用方法でした。治療開始後は定期的にPMTCやフッ素塗布(別料金)を行っているそうです。防湿、乾燥を始め、歯にしっかりとフッ素が定着しているような感じを受けました。

【感想】
今回、他の矯正歯科医院の流れや、患者さんへの取り組み、予防システムを聴いてとても参考になりました。どの医院でも予防管理には重点をおいており、矯正治療前にはカリエスリスクテストの実施を必ず行っており、さらに井上先生・浅見先生の医院ではリスクに合わせたその後の処置を行っており、そこが当院とは違うところだなと思いました。当院ではリスク判定はするものの、お二人の医院のようにその後リスク別に特別な予防管理を行っているわけではなく、(もちろん常に口腔内状況は処置の際にチェックしていますが)見習わなければいけない点だと感じました。当院が患者さんとの「信頼関係」のために行っている様々な取り組みが間違っていると思ったことはないし、むしろ「患者さんのために」という思いは自信を持って出来ていると言っていいと思います。これから、低年齢の患者さんの説明には絵本を取り入れてなるべく解りやすくお話をしたり、患者さんとの限られた時間を有効に使いながら、楽しい時間を一緒に過ごせるような工夫をしていきたいと思います。今後は、今までやってきたことプラス治療の面(特にカリエスリスクやTBIなど予防の面)でもいろいろと試しながら改善していけたらいいなと思いました。