院長 菅沼興明
● No.27平成16年夏号に院長が執筆した記事が掲載されました。
歯医者さんからのメッセージ
矯正歯科治療について Part 3
「80歳で20本の歯を!8020達成の第一歩は、よい歯並びから始まります。」
80歳になっても20本以上自分の歯を保とうという呼びかけ、それが「8020(ハチ・マル・ニイ・マル)運動です」健康で生き生きしたシルバーライフを手に入れるためには“いくつまでもいくつになっても自分の歯を"保つことがとても重要です。ところで、歯が多く残り食べ物をよく咬みくだくことができる高齢者は、咬みあわせや歯並びがいい!ということをご存じでしたか?
私の母校である東京歯科大学歯科矯正学講座の茂木悦子講師と宮崎晴代講師が行った「8020達成者と歯並びかみ合わせの関係」についての研究発表では、日本人によくある咬みあわせである、上の前歯2本が出てその横の側切歯が奥まり、さらにその横に八重歯が飛び出している「叢生(乱ぐい)」がありますが、8020達成者にはこのような歯ならびが目立って少ないと報告されています。また、咬みあわせが逆になっている「反対咬合(はんたいこうごう)」や前歯が閉じない「開咬(かいこう)」もほとんど見られません。逆に達成者に多いのが、前歯や奥歯がしっかりと適正に咬みあわさり、右も左もバランスよく歯があたっているという安定した咬合を保っていました。
そもそも「80歳で20本の歯を」と呼びかける理由は、残存歯数と咀嚼機能は連動するため、28本の歯のうち20本あればたいていの食べ物が咬めるからです。また、咀嚼能力は全身の健康状態と関連することからQOL
(Quality of Life)の向上にもつながるといわれています。しかし、この運動が提言されて10年以上たった今も、80歳の平均残存歯数は8本、8020達成率は全体の15%というのが現状です。
状況を向上させ8020達成率100%を実現するためのアプローチは、きちんとした歯みがきと定期検診によるむし歯や歯周病の早期発見・早期治療・長期管理を行い、良好な口腔環境の育成および維持に努めることですが、歯列不正があればまず矯正歯科治療を受けて、お手入れしやすく、よく噛める美しい口もとを手に入れることが、生涯にわたる歯の健康にとても役に立つのではないでしょうか。
最近の学校歯科健診では不正咬合や顎関節状態について健診を行っております。それは、このような研究結果が裏付けとなっているからでしょう。歯並びや咬み合わせは口元の形にも影響しその人の第一印象を左右しますし、そのことがコンプレックスにもなったりします。歯並びや咬み合わせの不正はなるべく早期に発見して、治療することをお勧めします。矯正歯科治療をすることで、歯磨きがしやすく、よく噛めて美しい口元になります。これは、きっとお子さまの未来の幸せに結びつくでしょう。 |
※左記の文が内容になります。
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豊橋市歯科医師会 歯科医 菅沼興明
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