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尾崎みゆき 川口照子 小林裕実

平成15年4月16日に名古屋の名鉄グランドホテルで行われた、中日本矯正歯科医会第28回総会での特別講演、名古屋弁護士会 増田弁護士事務所 増田聖子先生の「患者と歯科医師がよりよい信頼関係を築くために〜診療契約書を中心にして」を聴いてきました。

現在、患者側の代理人として医療事故を担当。患者側弁護士とも呼ばれ、その究極の目的は「より安全で質の高い医療の実現」とのことです。

患者と歯科医師の間に必要なもの
信頼関係の確立・維持 → 歯科医師にとっても患者にとっても火急かつ永久の課題
・患者にとって、安心して納得して医療を受けるために
・歯科医師にとって、より良い診療を実施するために

信頼関係を確立・維持するためには
努力
・患者の努力 → 予約の時間を守るなどの礼儀・療養指導に従う姿勢
・医師の努力 → 診療力の向上・丁寧な説明(言い方・物腰)・人格の向上

工夫は?
・パンフレットの配布・注意事項などの掲示・確認書の作成・ホームページなどのいろいろな手立て → そのひとつが「診療契約書」の締結である。

契約書を締結するのは、重要な内容の契約をした際に契約内容の確認・明確化が必要な時で、これは無用なトラブルの防止につながる。
矯正歯科診療の特徴として、診療の範囲は様々であり、治療期間は長く、治療費も安くはない、支払いには分割払いもあるなど、契約内容は様々で一見明らかでない。どこまで治療するのか?どこで治療が終わりなのか?支払いはいつなのか?途中でやめられるのか?などをしっかり認識できているように、忘れたりしないように、契約内容の明確化・確認の必要がある。
契約書締結の必要性 →  無用なトラブルの回避 →  患者との信頼関係の維持

診療契約書締結のメリット
1.診療内容の明確化 → 無用なトラブルの防止・信頼関係の維持(破壊防止)
2.患者の権利の擁護 → クリニックに対する高い評価(選ばれる時代)・信頼関係の向上

契約書はどんなものがいいのか?
1.患者の権利の擁護ができる… 患者の自己決定権(インフォームドコンセント)
診療記録の閲覧謄写請求権を保証
患者とドクター間だけでは解決できないトラブルが発生した時の対処法
セカンドオピニオンを受ける権利など

2.明確な契約内容の確認ができる

矯正歯科治療の場合、特にインフォームドコンセントが大切になる。生命の維持に直結するような緊急性がない為、治療するかどうか、どのように治療するか、どの程度まで治療するかなどについて、患者の自己決定に任されている部分が多い。その為に必要な医師からの情報提供(契約内容・目的・予定治療期間・費用・支払方法・中止の場合の手続きなど)とこれに基づく患者の自己決定のプロセスは、確実に保障され、また書面で互いに確認しておくことが必要である。

契約書締結のポイント = 時間をかけた内容の説明
契約書の作成はもちろん、その内容全ての説明をしっかりと行い、理解していただいた上で締結。

そして、信頼関係を維持・確立するうえで患者のプライバシーの保護は確実に行うこと。

当院でも、契約書という堅苦しく感じる名称ではないけれど、治療計画書・同意書を作成しています。増田弁護士の講演を聴いて、改めてその必要性と重要性を再確認しました。例として、いけもり矯正歯科の矯正歯科治療に関する確認書を見せていただきました。とても詳しく書いてあり、患者さんにも理解しやすい言葉や文章で“親切な病院”だとゆう感じを受けました。書類内容を充実させ、時間をかけた内容の説明(インフォームドコンセント)が患者さんとの信頼関係を確立・維持させるためにとても大切なことだと感じました。今回の講演を参考に「患者さんに分かりやすい契約書」を作っていけばいいなと思いました。