|
11月23日に東京で行われた『ブリギッタ・ニーストレン P.M.T.C.クリニカルコース』に参加しました。63名の歯科衛生士が集まり、顎模型を使った実習や、各グループに分かれ相互実習なども行いました。
ニーストレイン女史は世界で初めてPMTCを取り入れた衛生士で今年で評価30年目といわれるカリエスの研究をしてきたそうです。出身地であるスウェーデンの歯科医療体制について聞きました。
★スウェーデンの子供の約80%はカリエスがない。
★20歳までのすべての人々は、予防処置も含め矯正治療も全て無料で行っている。
★スウェーデンの歯科衛生士専門学校の倍率が高く勉強しない者は辞めさせられる。
★現在160名の歯科衛生士が開業している。そのうち20名が男性の歯科衛生士。(スウェーデンでは医師がいなくても開業できる。)
★歯科衛生士の平均年齢は43歳。
 |
ニーストレイン女史が考えるカリエスをつくらないための予防処置として |
 |
◆セルフケアの質をあげる
(自己診断ができるように。患者自身が自分の口腔内を診てプラークや歯肉炎の状態
を認識できるようにする。患者自身に気付かせる。)
◆患者さんに合わせたディブライドメント
(その患者自身に必要に応じたディブライドメント。)
◆PMTC
(100%プラークを除去すること。専門家による機械的清掃。)
◆その他
・口腔内以外のこと(因子、背景)もふまえておく。
・ケースによって薬剤(抗生物質、クロルヘキシジンなど)を使用する。
・たばこはやめてもらう。
・どこに一番リスクがあるのかをチェック。
 |
リスクの高い年齢 |
 |
●1〜2歳 :乳歯の萌出時期
●6歳 :第一大臼歯の萌出時期
●11〜12歳:第二大臼歯の萌出時期
●11〜17歳:最もハイリスクな時期→隣接面カリエスの増加(フロスの指導)
※萌出途中の歯は萌出歯に比べて5倍ものプラークが付く
 |
ペットボトル(飲みかけの緑茶)に入り込んだ菌の増殖 |
 |
■直後⇒330のバクテリア
■1日後⇒950のバクテリア
■3日後⇒5800万のバクテリア(約17万5000倍に急増!!)
PMTCの相互実習まず初めは、患者の体位や術者の位置、PMTCに必要な器具の説明を聞きました。
☆エバチップ
:プラスチックチップで、主に歯間空隙のあるアダルト向けに考案されたもの。
:使用する前に必ずチップが入るかどうか確認をする。
:研磨剤はたっぷり使い、常に研磨剤を補充しながら行う。
:チップの先を歯肉溝向きにしながら歯間部に挿入。
:チップの先を曲げないように、チップの辺縁を歯面に押し当てる。
☆ラバーカップ
:最後臼歯の遠心から行う。
:歯面に押し当て、カップの辺縁が歯肉溝内に到達するように。
:リスクのたかいところは少し時間をかける。
その後3人1組みで相互実習をしました。
:染め出しを部分的に行い、歯間部に研磨剤を注入し、エバチップ・ラバーカップを使ってPMTCの実習をしました。
また、PTCの説明も聞きました。PTCでは、フロスより太いデンタルテープの使用の説明を聞き、相互実習をしました。
:再度染め出しを行い、歯間部に研磨剤を注入し、デンタルテープを使用しての相互実習をしました。
 |
感 想 |
 |
今回の講習会は、一日だけでしたが、とても内容の濃いものでした。講議の内容も分かりやすく、実習もあり、オーラルケアの歯科衛生士さんたちも指導にまわっていただき、とてもよっかたです。矯正装置を装着することにより、リスクを背負っている患者さん本人のセルフケアも重要ですが、セルフケアを指導する側の私達の知識や技術も、大変重要だと言うことを改めて認識しました。今回学んだことを、今後の技術向上、そして何よりも患者さんのために生かすことができるようにしていきたいと思います。 |