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3月6日(水)・7日(木)にで東京 グランドビル市ヶ谷において行われた日本臨床矯正歯科医会に参加してきました。その模様をレポートいたします。
日本臨床矯正歯科医会は、よい咬みあわせと、美しい歯ならびによって心身の健康を育むために十分な専門教育を受け、その成果を社会に還元するために専門開業した、矯正歯科医の集まりです。
1972年に、正式名『日本臨床矯正歯科医会』を名乗って全国組織として発足し、既に30年に及ぶ活動実績を持っています。存立の意義は、正しい矯正歯科治療を患者さんに行ない治療目標を達成することによって、患者さんの真の幸せを獲得するところにあります。そのために、日ごと進歩する矯正歯科治療技術の積極的な吸収の機会を持ち、緊密な情報交換によって、さらなる技術向上に努めています。また、正しい矯正歯科治療についての啓蒙を行ない、患者さんの転居などに際して治療の継続がスムーズに行なわれるよう互助しあっています。(矯正歯科医会HomePageより)
私は2000年2月にこの会に入会以来、例会と総会に出席してきました。今回の例会のプログラムは会員発表、特別講演「矯正歯科治療に応用される歯科用小型X線CTについて」、広報委員会講演「広報プロジェクト」、社会医療委員会フォーラム「専門医制度を考える」、医療管理委員会セミナー「模擬患者を使ったコミュニケーションセミナー」、症例検討会と2日間で非常に濃い内容でした。
現在の矯正歯科治療を取り巻く環境には、日本矯正歯科学会の法人化や矯正専門医制度の検討など日本臨床矯正歯科医会の存在意義を問われる問題がかなり出てきています。そんな中で執行部は〈会の進む方向性〉について下記のように方針を示しています。
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1. |
本会は矯正治療を通じて国民に良質の医療を提供し、国民の健康を守るために活動している。
そこで基本的には美入会の専門開業医とも協調していけるところも多々あるので、今後も入会勧誘とともに情報提供を行い、可能な限りコンタクトを保っていく。
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2. |
国民には矯正の啓発活動とともに専門開業医団体の本会の存在をアピールしていく。
以上を確認しています。
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今回の例会には、上記のエッセンスが所々に盛り込まれた物となりました。広報委員会講演「広報プロジェクト」では池森広報委員長から今後の会の広報プロジェクトについての報告があり、矯正治療の啓発広告を行ってゆくプロジェクトが紹介されました。この後、私は池森先生から広報委員としてこの事業へのお手伝いを依頼されました。私自身かねがね矯正治療の啓発活動は必要だということを感じておりましたし、池森先生とは中日本矯正歯科医会でも一緒に理事をしている間柄ですので、お受けすることにいたしました。
「専門医制度を考える」フォーラムでは日本矯正歯科学会専門医制度検討委員長の浅井保彦先生が「日本矯正歯科学会専門医制度について -その目指す物、経過と展望-」、高知医科大学社会学教室教授の佐藤純一教授が「医療社会学から見た専門医、専門医制度」、医療ジャーナリストの秋元秀俊先生が「患者利益から考える専門医、専門医制度」と題し講演され、ディスカッションがありました。秋元氏がお話しされた「矯正歯科の標榜認可」の問題が非常に的を得ていたと思います。現在、歯科、矯正歯科、小児歯科、口腔外科は歯科医師であれば誰でも標榜科目として看板に掲げられることになっています。実はこれが問題であり、矯正歯科専門医は現在日本で約900人なのに対して、矯正歯科を標榜する歯科医院は16000件にも上っています。 このような状態では、患者さんはどの医院で矯正歯科治療を受ければ良いのか判断が難しく、良質な医療の恩恵を受ける妨げになっているのではないか。私自身も患者さんにとって本当に正しく情報が提供されるような環境づくりが必要ではないかと最近感じています。
2日目は総会に続いて、医療管理委員会セミナー「模擬患者を使ったコミュニケーションセミナー」が行われました。岐阜大学医学部医学教育開発センター バーチャルスキル部門 助教授の藤崎和彦先生から講演があり、その後、実際に模擬患者(SP)を利用したデモンストレーションが行われました。私が非常勤講師をしていた東京歯科大学でも昨年からOSCE(客観的臨床能力試験)についての学生教育がスタートしたところであり、このような教育をきちんと受けていない私にとっては非常に興味深く、日常臨床で注意すべきところが、少し見いだせた気がしました。
昼食時の懇親会の後、症例検討会が行われました。居波徹先生、有本隆行先生、永田賢司先生が同じ症例の治療法についてそれぞれのお考えを、お話しされました。どの先生も臨床の第1線で活躍されておられる先生で、治療に対するフィロソフィーお聞かせいただき、大変参考になりました。
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今回の例会で、先生方の講演や質疑応答、色々な先生と情報交換などを通して感じたことは、日本矯正歯科学会の法人化や、矯正歯科専門医制度の導入・適正な運用、矯正歯科医過剰や日本の経済不況など大変難しい問題を我々は抱え、矯正歯科医会の今後のあり方が問われるているのではないかと感じました。
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