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| 2011 |

2011年2月9日〜10日に第38回 日本臨床矯正歯科医会大会に出席し発表してきました
2011年2月9日(水)〜10日(木)に北海道札幌市の札幌コンベンションセンターにて開催された第38回 日本臨床矯正歯科医会大会に出席し発表してきました。
今大会は「信頼」をテーマに中野好輔大会長の元開催されました。私も8日の午後から菅沼矯正歯科の診療を勤務医の小嶋先生にお任せして、北海道の札幌まで出張してきました。
8日(火)の夕方から日本臨床矯正歯科医会広報委員会が開催されましたので、委員会への参加のため午前中の診療終了後に豊橋を出発しました。 委員会では大会中に開催される第6回ブレーススマイルコンテスト表彰式の打ち合わせや今期の広報事業の残務、そして次年度広報特別事業に関して話し合いを行いました。



私は今回の大会には日本臨床矯正歯科医会の広報委員のメンバーとして、「矯正歯科治療啓発セミナー広報活動の評価 - 市民セミナー(全国広報キャラバン)における意識調査の分析 -」を発表してきました。
また、同じく日本臨床矯正歯科医会の東海支部の会員で愛知県名古屋市のいけもり矯正歯科の池森由幸先生と、静岡支部会員で静岡県静岡市でアルファー矯正歯科クリニックの富永雪穂先生と共同で「我が国における矯正歯科専門開業医を取り巻く社会的環境変化の将来推計1 - 人口動態変化を中心として -」と「我が国における矯正歯科専門開業医を取り巻く社会的環境変化の将来推計2 - 適正な矯正歯科医師数についての考察 -」を発表させていただきました。



今大会では主題講演として北海道医療大学の溝口到教授から「保定と動的矯正歯科治療後の咬合の安定性」、北海道大学の飯田順一郎教授に「矯正力による歯の移動から保定を考える」を講演されました。
また、松本歯科大学の栗原三郎教授が「術後の安定性に関与する要素について」を講演される予定でしたが、栗原先生が2月5日に急逝され、実現しませんでした。大変残念でした。会員一同で黙祷を捧げ栗原先生のご冥福をお祈り申し上げました。





特別講演をされたWFO (World Federation of Orthodontists)会長のDr. Roberto Justus先生も「The Anterior Open Bite: Conservative orthodontic treatment with stability」と題した講演をされ、開咬症例の矯正歯科治療後の安定性に関する講演でした。
同様に教育講演をされた台湾のSu,Ming-Jeaun先生も「The Stability after Orthodontic Treatment」と題し、矯正治療後に起きた咬合の変化についいてお話しをされていました。
矯正治療終了後に、徐々に顎位が変化していく症例をスライドで解説して下さいました。このような変化には下顎頭の吸収・変形が強く関係しているそうです。 矯正歯科治療後に顎位の変化を起こした患者に対し調査を行ったところ、過去にオトガイの外傷の既往が見られる事が多かったそうです。
もちろん、このような症例の下顎頭吸収の原因は外傷だけではありませんが、矯正治療後にこのような顎位の変化が起こる事を想定するために、矯正治療を開始する前に、問診と共にオトガイ部における外傷の跡が無いか、また、顎の偏位傾向はみられないかの確認を行っておく事が重要だと述べられておられました。
以前、Dr.マクローフリンがアメリカの文献では下顎頭の吸収を起こしてくるような症例は思春期の女性に多くみられ、何らかのホルモンの問題があるとの指摘がアメリカの文献ではあるとお話しされていました。 外傷、ホルモン、いろいろな原因で下顎頭の吸収が起こって咬合が変化することがあるので注意が必要ですね。




夕方からは場所を札幌後楽園ホテルに移しての懇親会に参加しました。懇親会では北海道ならではの美味しい食事と地元のお酒を堪能させていただきました。そして、余興には「札幌よさこいソーラン祭」で何度も優勝しているチーム「平岸天神」が、よさこいソーランを披露して下さいました。楽しい懇親会でした。


10日は朝9時から総会があり、その後、会員協議会、第6回ブレーススマイルコンテスト表彰式が行われました。私は日本臨床矯正歯科医会広報委員として「第6回ブレーススマイルコンテスト表彰式」の運営をしてきました。今回は、大会に併設されたか形で表彰式が行われ、多くの会員や会員の医院のスタッフがブレーススマイルコンテストを認知していただく良い機会になったと思います。そして、WFO会長のDr. Robert Justus先生にも拝見していただき、お言葉を頂きました。Justus先生のお言葉にこのブレーススマイルコンテストを企画した張本人の私も大感激でした。



午後からは会員発表 アンコール賞受賞発表が行われました。今回は近畿北陸支部の山之内哲治会員が「中等度閉塞性睡眠時無呼吸症候群の治療を手術による顎顔面形態の改善により行った一例」を、中四国支部の守仁志会員が「下顎枝矢状分割術(SSRO)による下顎骨前方移動術とオトガイ前方移動術を施行した著しい下顎後退症の1例」と題した講演を、そして、東海支部の根来武史会員が「上下顎移動術を行った骨格性開咬症例」と3人の先生が外科的矯正歯科治療の症例を発表されました。
特に、山之内先生の中等度閉塞性睡眠時無呼吸症候群の治療を手術による顎顔面形態の改善により行った一例」の発表では、症例より閉塞性睡眠時無呼吸症候群の内容説明を中心にご説明いただきました。閉塞性睡眠時無呼吸症候群は心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病等多くの重大疾患の発症原因に大きく関与しており10年死亡率は30%と報告されています。また、日本人の原因はアメリカ人と異なり肥満、鼻咽腔疾患、顎顔面形態であるところが特徴であるとのお話しです。

 閉塞性睡眠時無呼吸症候群の検査として、PSG検査が使用されていることを説明され、症例患者のPSG検査の術前術後の数値比較と、3Dバーチャルムービーで鼻腔入口から気道入口までの閉塞度合いをバーチャルムービーでわかりやすく説明されました。
今後の矯正歯科治療において閉塞性睡眠時無呼吸症候群などの呼吸障害を考慮し治療を行っていくことが必要不可欠になってくることを感じさせられるすばらしい発表でした。

スタッフプログラムも開催され、会員のみならず、会員外の矯正歯科医や多くのスタッフが参加していました。 2日間充実したプログラムでとても勉強になった第38回 日本臨床矯正歯科医会大会でした。