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| 2010 |

2010年9月28日・29日に神奈川県横浜市みなとみらいのパシフィコ横浜で開催された第69回日本矯正歯科学会大会に参加してきました
第69回 日本矯正歯科学会大会 第3回日韓ジョイントミーティングに参加して
中山恵理 六峰加代 山崎亜由

2010年9月28日、29日に神奈川県横浜市みなとみらいにあるパシフィコ横浜で開催された 第69回日本矯正歯科学会大会に参加してきました。

シンポジウム2
「どうなる?どうする!これからの矯正-大先輩の送る言葉- 」
福原達郎先生

アゴと歯の進化についてと、歯科の社会について、そしてアメリカと日本の矯正の違いについてのお話しを聞かせていただきました。日本はアメリカと比べて不正咬合の子供の受診が遅れていますが、学校健診では、歯列・咬合・顎関節の状態を見るようになってきています。子供の治療だけでも保険の適応を!これについては先生がいろんな取材を受けてお話しして訴えているそうです。時代の流れとともに現代人の歯の状況も経済状況も変わってきて、治療方法も矯正治療の在り方も変えていかなければいけないのだと思いました。矯正治療の始まりから今日までを見てきた先生方のお話はとても貴重なものであり、矯正の大変革に立ち会った先生方の講演が聞けて光栄に思います。

スタッフ&ドクターセミナー
「歯科医療 人が知っておきたいグッドコミュニケーション〜安全な医療を提供するために〜」
木尾哲郎先生

・医療の安全について
安心で安全な医療を提供するためには良好な医療者、患者関係を築くことが大切。

・話が通じない理由として
コミュニケーションの3つの条件は、情報を伝える、情報を受け取る、情報を理解する です。
うまく伝えることができなければ正しく受け取ってもらえないし、理解してもらえないということだと思います。伝わらないのは、言語の使い方が適切でなかったり、略語であるからです。要は言葉が足りないのです。言語だけで伝わるのは35%で、残りは接続詞だったり、動作が加わることで100%に近づきます。聞いた人がどれだけイメージできるかが大切とのことで、初めに全体像、そして細部、それから真実と感想を伝えるといった話し方がよいそうです。

・歯科用語は伝わるか?
歯科関連用語理解度 炎症、歯石、唾液、ブラッシングなどは90%〜100%
装着、義歯、歯周病などは80%〜90%
ブリッジ、移植、冠、ポケット、受け口などは60%〜90%
エナメル質、プラーク、象牙質、クラウン、歯髄などは30%〜60%
排膿、嚥下、埋伏、反対咬合、乱杭歯などは0%〜30%
歯周病や埋伏や受け口などはもう少し理解度が高いかと思いましたが意外な結果でした。女性の方が歯に関して意識が高いのか、理解度が高いそうです。もちろん専門用語は使っていいのですが、患者様には意味を伝えながら使うことが重要だと言っていました。

木尾先生は、自己紹介からとてもユーモアで聞く側を引きつける話術を持った先生だというのが最初の印象です。その話術のおかげで、クイズを交えて進められたセミナーはあっという間に終わってしまったように思います。先生のセミナーを聞いて、良質なコミュニケーションが安心で安全な医療を提供するためには不可欠であると改めて感じました。言葉が足りない場合、自分が解釈したことと相手が伝えたかったことが大きくずれてしまったり、相手の短い言葉の意味を自分なりに汲み取ったつもりが、相手が思ってもいない返事になっていたり、たった1文字の違いで言葉の意味が変わってしまうことや、助詞が変わるだけで相手の感じ方が変わってしまうことなど、普段は気づかずに使っている言葉にこんなに多くの落とし穴があることに驚きました。また、私達が当たり前のように使っている専門用語も、患者様にとっては聞き慣れない言葉であるということを忘れてはいけないと思いました。

オーラルケアミニセミナー
〜効率的な矯正歯科患者様へのPMTC〜

本当のPMTCとは
キーリスクとなる歯のキーリスクとなる歯面を集中的にクリーニングすること。ノーリスクの歯面のクリーニング、ポリッシングを行うことはナンセンスである。

リスク部位とは
隣接面に付着しているプラーク
※他の面に比べ、隣接面への唾液の緩衝作用は弱く、隣接面に付着したプラークは常に臨海phを下回っている。

矯正治療中のPMTCのポイント
・口腔内の健康を維持するためにはプロケア、セルフケアのバランスが大切
・装置が複雑な口腔内を効率よく、確実に清掃するためには道具を使い分ける
・矯正治療が終わった時はゴールではなくスタート

オーラルケアのセミナーの内容は、歯科衛生士がこれからの診療にすぐにでも生かせる内容で勉強になりました。矯正歯科医院で勤務する歯科衛生士なら誰でも一度は悩んだことのある問題ではないかと思います。PMTCに求められることとは、患者様が普段のセルフケアでは落としきれないリスク部位のプラークを除去してあげることですが、患者様自身でコントロールできる部位のクリーニングは、場合によってはオーバークリーニングになってしまいます。普段、患者様の口腔内をすべてクリーニングしなければいけないと思いがちですが、その患者様の口腔内を見て、その口腔内にあった道具や研磨剤を選択し、さらにはクリーニングの必要部位を見極めることが大切であると感じました。