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| 2005 |

2005年9月7日・8日 第33回 日本臨床矯正歯科医会大会に参加して

 平成17年9月7日・8日に広島プリンスホテルで行われた、第33回 日本臨床矯正歯科医会大会に参加してきました。今回の大会は「矯正歯科医療の原点を見つめる~社会性を広げる次のステップにむけて~」をメインテーマに開催され、矯正医の先生方を対象とした講演だけでなく、スタッフを対象としたプログラムも充実していました。前日診療終了後に広島に行く予定でしたが、台風のために新幹線が途中でストップしていたため、7日の早朝に豊橋を出ました。そのため、最初のスタッフ・プログラムを拝聴することはできませんでした。

スタッフプログラムII
『望ましいコミュニケーションを構築するトレーニング』~カウンセリングの基礎とアサーション~    東北工業大学助教授 布柴靖枝先生

1.望ましいコミュニケーションの必要性
1)国際化・モビリティの高いIT社会の出現
2)差異・選択・変化の時代の到来
・男女・世代間の人生観の違いー生き方の多様化
・他者と違う権利:人はみな違ってよいーだからこそアサーティブな自己表現が必要
(自己表現しないと画一的に見られる)
・違いを生かしあうコミュニケーションの必要性
・基本的人権のひとつであるアサーション権

2.アサーティブなコミュニケーションとは?
◎自己肯定、他者肯定のコミュニケーション。自他を大切にした適切な自己表現
I am OK. You are OK(自他を尊重).のコミュニケーション
相手や状況に合った自己表現
自分自身のことを知る(何を感じ、何を伝えたいのかを自分でつかむ)
*コミュニケーションはその内容ではなくどのように伝えるかで変わる。
*コミュニケーションの半数以上は、非言語の交流によって行われている。
*コミュニケーションは、自分が「何を伝えたか」ではなく、相手が「それをどう理解したか」で決まる。

1)3つのタイプのコミュニケーション比較
1.受身的なコミュニケーション・・・自己否定、他者肯定=消極的、依存的
2.攻撃的なコミュニケーション・・・自己肯定、他者否定=積極的、無頓着
3.アサーティブなコミュニケーション・・・自己肯定、他者肯定=理想的な関係

3.コミュニケーションの技法
言語は7%。言葉の言い方や声の大きさなどの準言語は38%。態度、表情、呼吸などの非言語は55%を占めており、重要なのは言い方である。

1)非言語コミュニケーション
ペース(呼吸、姿勢、表情、視線、声の調子、テンポ・代表システム)を患者にあわせ、信頼関係を築く
↓情報の取り入れ方
・視覚(Visual)タイプ:目から情報を取り入れる。映像で覚えている。
・聴覚(Audiory)タイプ:耳から情報を取り入れる。言い方、言葉使いに注意。
・触運動感覚(Kinesthetic)タイプ:体全体で雰囲気を感じる。
2)言語コミュニケーションの理解
相手が心を閉ざすコミュニケーションをなるべく用いない
指示、命令、注意、説教、提案(情報提供はOK)、講義、非難、簡単な同意、侮辱、同情・激励など 
言語は「感情」と「行動」を拘束する力がある

傾聴の方法
ペース合わせをしながら、
1.促しの技法・・うなずき、相づち
2.繰りかえしの技法・・相手の言ったことを繰りかえす
3.感情を聴く・・共感、受容的態度
4.相手のいいところを引き立てる

4.問題解決にむけて ~「深刻」ではなく、「真剣」にできることなら楽しんで取り組む~
1)悩みは成長へのチャンス・・何がいいたいのか感情を聴く。なぜそう感じたのかそのわけに傾聴する。
2)言葉の力(いいところを伸ばす言葉)
*リフレーミング (やわらかい心で対応しよいところを伸ばす方法)
→現象に対する見方を変化させる技法(物の見方を180°変える)
3)問題が生じていない「例外」を探してDo more
*できなかったところではなくできたところに目を向ける
4)今までとは違うことをするDo different
*うまくいかない方法に固執せず、捨て去る勇気
5)無条件の愛情(相手を自分の思うようにしようとしない)
*向かい合う心・待つ心・適切な距離を保てる心・ケアする心・ゆるす心

実習は聞き役と話し役に分かれて5分間ずつ「今興味のあること」について話しました。講演でお話しのあったコミュニケーション技法を使って、話役になったり、聞き役になったりしました。講演を聴いたことによって、患者さんとコミュニケーションをとるために気をつけなければいけないことや、どのように話を聞けば患者さんの意思を聞くことができるのかなどを学ぶことができました。今回の講演で初めて聴いた非言語コミュニケーションの中の「代表システム」については、とても興味深かったです。人によってタイプが違うことなどは今まで特に意識したことはなかったのですが、思い返してみたり、それに対して意識して会話をしてみると確かにペースが人それぞれだなと感じました。非言語コミュニケーションが一番高い比率でのコミュニケーションの取りかたとなっているとのことなので、相手の代表システムを観察し、ペース合わせをしながら話をして、相手の心を閉ざすようなコミュニケーションは使わないように注意し、今まで以上に患者さんとのコミュニケーションを上手にとっていきたいと思います。


特別講演I・市民公開講座
『ヤンキー新たなる挑戦!』
横浜市教育委員会教育委員   義家弘介先生

テレビでドラマやドキュメントを見ていたため、話を聴いてみたいと抄録が届いた時から思っていました。講演の内容は義家先生自身のこれまでの経験、そこから学んだこと、現在の教育の問題点や自身の教育観念などをお話しいただけました。

☆私たちは3つのプロフェッショナルでなければならない。[教育と同様に医療でも重要]
・聴くプロフェッショナルであること(声にならない声を聴く)
・伝えるプロフェッショナルであること
・学ぶプロフェッショナルであること(相手に要求する前に自ら学ぶこと)

☆「夢は逃げていかない 自分が夢から逃げていくのだ」

講演の最後に「夢」は逃げていかない。自分が「夢」から逃げていくのだという言葉がありました。途中であきらめることにより、夢が叶うことはなくなってしまいます。どんな些細な夢でも叶えるための努力は必要だと思いました。

スタッフプログラムIII
スタッフ交流会
進行  伊藤智恵先生


歯科衛生士、歯科助手、受付、歯科技工士などドクター以外のスタッフだけで、"語り合い"、また"友好を深める"ための楽しいイベントとして初めて開催されました。会場内では、スタッフの席が決まっており、同じ歯科医院のスタッフは別々の机にすわるように指示をされました。同じ机になった方は初めてお話しをする方ばかりで、最初は「緊張するし、知らない人達と食事をしたり嫌だな」って思っていましたが、せっかくコミュニケーションの講演を聴いたばかりなのだから、それを実践する意味でも頑張ってみようと気持ちを切り替えて参加しました。参加してみると、どの医院でも悩んでいることや抱えている問題は似ていることが多く、でも各医院によっては対処の仕方が違ったりといろいろ意見交換ができ「こういう見方もあるのだな」と改めて考えさせられたりしました。これからもこういった機会があれば、もっと情報交換などもできると思うので、参加していきたいと思います。


感想

 台風の影響によって、交通機関の遅れや、楽しみの1つでもあった宮島クルージングの中止など、日程の変更はありましたが、初めてのスタッフ交流会や、コミュニケーションのトレーニングなど、今回の学会で得たものは大きかったと思います。日頃は、あまり話さないような仕事面での悩みなどを他の歯科医院のスタッフの皆さんと話し合うことにより、自分と同じような悩みを抱えている人がいるということ、またそれを乗り越えてきた人の体験談を聞くことも出来たので、今後の参考にしていきたいと思います。コミュニケーションとは会話をして得られるものだと思っていたけど、その会話の中にも相手が心を閉ざしてしまわないよう言葉を選び話さなくてはならないことがわかりました。うなずきや繰り返し技法なども用いながらコミュニケーションをとっていきたいです。
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