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| 2004 |

2004年1月23日 MBTシステム研究会にて幹事、司会進行をつとめました
MBTシステム研究会

院長 菅沼與明

「2004年1月23日に大阪・千里ライフサイエンスセンターで開催された『MBT System研究会』にて幹事ならびに司会進行をつとめました」

pict 1月23日大阪はとても寒かったですが、会場では臨床検討会や、トピックスの発表、Dr. McLaughlinによる特別講演や、ケースチェックなどでホットなディスカッションと熱い話題に包まれた研究会が出来たと思います。
私も幹事として今回の研究会の企画運営から、当日の司会進行を無事終えることが出来、とても良かったと思います。研究会に参加された会員や会員外の先生方にとって実りある1日であったと確信しております。
次頁より当日のプログラムと、講演の抄録を掲載致します。

プログラム

2004年 1月23日【金】
千里ライスサイエンスセンター F9(903~905)
幹事:菅沼 與明,伊谷野 秀幸 (MEETING ORGANIZER : Drs, SUGANUMA, IYANO)

08:30~09:00
Dr. R. P. McLaughlinによる症例チェック (Case check by Dr.McLaughlin) 司 会:菅沼 與明
09:00~09:05
挨拶 (Greetings) 古賀 正忠
Dr.R.P.McLaughlin
09:05~12:00
臨床検討会 (CLINICAL DISCUSSION FOR MBT SYSTEM) 座長:古賀 正忠
福井和徳
09:05~09:30
イントロダクション (Introduction) 古賀 正忠
(Dr.Koga)
09:30~10:10
上下顎前歯のトルク (Anterior Incisors Torque) 林 宏己
(Dr.Hayashi)
10:10~10:50
上下顎犬歯のトルク (Canine Torque) 二宮 隆
(Dr.Ninomiya)
10:50~11:30
スライディングメカニクスについて (Sliding Mechanics) 竜 立雄
(Dr. Ryu)
11:30~11:40
休憩 (Break)  
11:40~12:10
アーチフォーム,ワイヤーセレクション,フィニッシング,そして3Mユニテックへの希望 (Arch Form, Wire Selection, Finishing, etc and Proposal to 3M Unitek) 新倉 良一
(Dr.Niikura)
12:10~13:00
トピックス(TOPICS) 座長:土屋朋未
12:10~12:35
ハイコン ディバイスとMBTシステム‐前歯部遠心移動への断続的な力の適用‐ (Hycon Device for MBT systemThe application of interrupted force in anterior teeth retraction) 伊谷野 秀幸
(Dr.Iyano)
12:35~13:00
MIA(Micro Implant Anchorage)とMBTシステム(MIA for MBTsystem) 渡辺 和也/他
(Drs. Watanabe, Koga, Niikura, Park, Hayashi)
13:00~14:00
昼食/休憩 (Lunch)  
 
昼食後、Dr. R. P. McLaughlinによる症例チェック (Case check by  Dr.McLaughlin)  
14:30~15:30
特別講演 (SPECIAL LECTURE) Dr.R.P.McLaughlin
座長:古賀 正忠
司会:伊谷野 秀幸
15:40~16:15 総会 (GENERAL MEETING)  
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臨床検討会
演者ならびに講演内容 (Speakers and Contents)
MBTシステム臨床検討会 (CLINICAL DISUCUSSION FOR MBT SYSTEM)
古賀正忠 先生:古賀矯正歯科クリニック (Dr. KOGA, Masatada ; KOGA ORTHODONTIC OFFICE)

1)企画意図 (Planning Thought)
2)MBTシステムの概略 (History & Overview of MBT system)
3)MBTシステムに関する会員 アンケート要約 (Summary of the Questionnaire survey results)
4)検討テーマと演者 (The Theme of the discussion)

McLaughlin, Bennett, Trevisi 、各先生方がMBTシステムを発表してから6年、MBTシステム勉強会が始まってから3年、そして、MBTシステム研究会が発足して今年で2年が経過しようとしております。今までの会では会員の治験例の発表を中心に行ってまいりました。MBTシステムの普及に伴い、このシステムを用いられている先生方の臨床体験も長く深くなってきています。
このたびの研究会に先立ち、会員の先生方のMBTシステムに対するコメントをアンケート形式で書いていただきました。このアンケートではメカニクスを中心としたものにしました。アンケート結果につきましては、私の話の中で触れさせていただきますが、これを基にして、今回は4つのテーマを選び臨床検討会を企画しました。これらは、1)MBTシステムにおける前歯のトルク、2)MBTシステムにおける犬歯のトルク、3)スライディングメカニクス、4)アーチフォーム、ワイヤーセレクション、フィニッシングなどで、臨床経験の豊かな4人の先生にテーマ別に検討していただき、McLaughlin 先生、会場の先生方と一緒に話し合いをしたいと考えております。また、今回はMBTシステムの製品を供給してくれている、3Mユニテック社に対してもユーザーからのフィードバック、という意味で討論に参加していただければと思っております。大変時間が限られておりますが、積極的な意見交換がなされますようによろしくお願いいたします。

「上下顎前歯のトルク」(Anterior Incisors Torque)
林 宏己 先生:林歯科矯正歯科 (Dr. HAYASHI, Hiroki ; HAYASHI ORTHODONTIC OFFICE)

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022 MBTシステムにおいては、上顎中切歯・側切歯のトルクは(+17。)(+10。)であり、下顎切歯のトルクは(- 6。)である。メインアーチは019x025 SSを用いる。この組み合わせは、抜歯治療では大変効果的であるが、非抜歯治療、及び下顎歯列内に歯牙の先天的欠損を伴う症例では、歯軸のコントロールが必要ではないか?日本人(東洋系)歯牙の特徴等を考えた場合、スタンダードトルクのブラケットも必要ではなかろうか?症例を通して、このようなことを検討してみたい。

「上下顎犬歯のトルク」(Canine torque)
二宮 隆 先生:二宮矯正歯科 (Dr. NINOMIYA, Takashi ; NINOMIYA ORTHODONTIC OFFICE)

犬歯はミューチュアリープロテクテッドオクルージョンの鍵となる歯で、上下顎犬歯の効果的なトルクコントロールが必要である。また、犬歯はすべての歯牙の中で最も残存率が高い。これはすべての歯牙の中で歯根が最も長いためでもあろうが、矯正学的にはトルクの伝達が非効率となる。このようなことから、プリアジャステッドアプライアンスにおいても犬歯のトルク設定が重要な根拠となる。MBTシステムでは上下顎犬歯ブラケットに各々3種類のトルクを設定している。演者はまず、犬歯のトルク設定の根拠となる要素について考察する。次に犬歯ブラケットの選択を決定する6つの主な要因について臨床例を通じて検討する。最後にこれら要因について、問題点を列挙し皆様のご意見を頂きたいと思う。

「スライディング メカニクス」(Sliding Mechanics)
竜 立雄 先生:奥羽大学 (Dr. RYU, Tatsuo ; OHU UNIVERSITY)

MBTシステムにおいてSliding Mechanicsは大きな特徴の一つであり、McLaughlinらは019x025 SSワイヤーを用いた効果的なスライディングの方法を示している。しかし、予想外に時間がかかる場合があったり、左右差が出たり、スペースの残留することがある。今回、Sliding Mechanicsの効率化を阻害すると思われる事項について問題提起し、それらの解決策を検討してみたい。

「アーチフォーム,ワイヤーセレクション、フィニッシング、そして3Mユニテックへの希望」
(Arch Form, Wire Selection, Finishing, etc and Proposal to 3M Unitek)
新倉 良一 先生:新倉歯科医院 (Dr. NIIKURA, Ryoich ; NIIKURA ORTHODONTIC OFFICE)

当初、日本人のアーチフォームはタイプ・が多いというデーターがあったが、タイプ・も多いという声も聞く。MBTシステムでは、メインアーチの数をできれば3本にすることを提案している、しかしながら、.016 HANT ワイヤーと019x025 HANT ワイヤーとの間に、中間的なレベリングワイヤーを用いる方が、レベリングがスムーズでないかとも思われる。また、日本の叢生症例の治療では、使用ワイヤーは多くならないか、フィニッシングでワイヤーサイズを落すと、せっかく創った咬合を崩す可能性はないか、などの点について先生方と意見を交換したい。また今回は、時間があれば3Mユニテックの製品についても、いくつかの提案ができればと考えている。
 
トピックス
演者ならびに講演内容 (Speakers and Contents)
ハイコン ディバイスとMBTシステム‐前歯部遠心移動への断続的な力の適用‐
(Hycon Device for MBT systemThe application of interrupted force in anterior teeth retraction )
伊谷野 秀幸 先生:奥羽大学 (Dr. IYANO, Hideyuki ; OHU UNIVERSITY)

断続的な力で歯群を移動させる報告は見当たらない。Hycon装置はScrewを基本構造とし、断続的な力を発揮する。小型ドライバーによって時計回りに1回転(360°)させると、1/8mm歯が移動するとされている。当科では、Screwの調節を3日に1回の頻度で行うように患者に対して指示している。  
McLaughlinらは、Hycon装置を用いると歯は急速に移動するが、矯正力が強くarch wire formを大きくゆがめる危険性があり注意が必要であると述べている。今回、前歯群の遠心移動時に、Hycon装置を適用した症例を紹介しながら、前歯部torque 、anchorage、arch wire formの変化、Sliding mechanicsへの影響について検討を加えてみたい。

「インプラントアンカレッジとMBTシステム」(Micro Implant Anchorage for MBT system)
渡辺 和也,古賀 正忠,新倉 良一,朴 仁權,林 宏己 各先生:所属略
(Drs, WATANABE,Kazuya, KOGA, Masatada, NIIKURA, Ryoichi,
PARK In-Kwon (Seoul), HAYASHI, Hiroki)

矯正治療を行う上で、固定源のコントロールが重要な課題の一つであるということは論を待たない。特に叢生が多く、抜歯症例の比率が高いアジアでの矯正治療では、固定源の正確なコントロールが治療の成功の鍵を握っていると言っても過言ではないだろう。近年、日本や韓国で開発され臨床応用が盛んになりつつあるインプラントアンカレッジにフォーカスを絞り、ここ数年間に私たちが経験した症例を紹介しながら最新の「治療上の武器」について参加者と一緒に検討を加えてみたい。

特別講演

「Facial and Dental planning for orthodontists and oral surgeons」
Dr. R. P. McLaughlin

pictObjectivity is an important concept for orthodontists and surgeons who are attempting to maximize facial harmony and balance. An objective approach to facial planning would lead to correction of the occlusion, while at the same time leaving teeth in a healthy periodontal position, a face that is balanced, joints that are stabilized, and an optimized airway. The orthodontic and surgical changes would be achieved in the most stable manner and the patientユs chief complaints would be addressed. In my lecture, I would like to introduce our new textbook and summarize an approach which meets these criteria.

訳:
客観性は顔貌の調和とバランスを最良に治療しようとする矯正歯科医と口腔外科医にとって重要な概念である。顔貌の治療を行う際の客観的なアプローチは咬合を正しく治療する一方で、歯を健康な歯周組織に維持し、バランスのとれた顔貌、安定した顎関節、そして最適なエアーウェイをもたらす。矯正歯科的なそして外科的な変化は最も安定した方法で達成されるであろうし、患者の主訴はしっかりと処置されるであろう。
講演では私達の新しい教科書を紹介し、上記の基準に行きつくアプローチについて要約したい。



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