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| 2009 |
2009年6月14日 愛知県名古屋市の名古屋国際会議場で開催された第51回近畿東海矯正歯科学会学術大会において
2009年6月14日に愛知県名古屋市の名古屋国際会議場で開催された第51回近畿東海矯正歯科学会学術大会において菅沼矯正歯科院長の菅沼與明が一般症例展示発表を行いました。
近畿東海矯正歯科学会の学術大会は毎年1回6月に開催されます。今年は私が所属しています中日本矯正歯科医会の会長である田中進平先生が大会長を、そして専務理事の山田晃弘先生が事務局長をお務めになりました。私は演題を出す程度の協力しかしておりませんが、中日本矯正歯科医会の理事の先生方は学術大会の準備や当日のお役目でとても忙しそうにされていました。お疲れ様でした。
今回の学術大会には特別講演が2演題、学術口演が7演題、学術展示が3演題。一般症例展示が上顎前突:10題、下顎前突:2題、上下顎前突:2題、叢 生:4題、開咬:5題、外科矯正治療:1題の合計24題の発表がされました。そして認定医更新症例が19演題でした。また、矯正歯科器材の商社展示に30社の展示がされました。また、540人を超える参加者の方があり、大変盛況でした。
特に矯正歯科専門開業する臨床医として臨床に即した特別講演の演題は2題ともとても勉強になり、自分の持っている知識を再確認することが出来ました。
そして、学術展示、一般症例展示や矯正器材の商社展示を見たりして、いろいろな先生や、業者の方と意見交換をしました。 私が一般症例展示の演題は「上顎前歯の圧下にTADを利用したAngle Class II 過蓋咬合症例」というタイトルで発表しました。質疑応答の際には数人の先生と意見交換をさせて頂き、症例を評価して頂いたりしてとても有意義な意見交換が出来ました。
下記に特別講演の抄録を掲載します。
特別講演1
矯正臨床における顎関節症に対する対応
松本歯科大学歯科矯正学講座 山田一尋先生
矯正治療の対象年齢は10代から20代が多く、顎関節症の発症年齢は10代後半で矯正治療の時期と顎関節症の発症時期が重なること、さらに矯正治療の治療対象となる咬合が顎関節症の発症要因の一つとしてあげられていることから、矯正治療中における顎関節症の発症ならびに対応には十分な注意が必要です。
顎関節症の要因については、ホストの耐性とメカニカルストレスのバランスが崩れた場合に発症すると考えられ、咬合もメカニカルストレスの要因の一つにあげられていますが、顎関節症は多因子性の疾患であることから、矯正治療中の他の要因(ホストの耐性、メカニカルストレス)の管理も重要です。
一般に、痛み、開口障害がなく関節雑音のみで治療を希望する患者には、通報通りの矯正治療が可能となります。しかしながら、初診時の顎関節症状は軽微 でも治療中、治療後に顎関節症状が発症あるいは再発する場合がみられ、咬合要因のみならず多因子について見極め、対応することが重要になってきます。ま た下顎頭が突発的に骨吸収して変形性顎関節症が発症し、その結果下顎骨が後方回転して、下顎後退、開咬あるいは顎偏位が発症し、矯正治療がきわめて困難 に陥る場合もみられます。特に若年者では痛み、開口障害などの臨床症状を伴わずに潜在的に発症する場合もみられ、臨床上見極めがきわめて困難となりま す。したがって、初診時、治療中における顎関節症、特に下顎頭骨吸収のリスク因子の確認ならびに管理が重要です。
本講演では、顎関節症患者に対する診査、検査、診断、スプリント治療、ならびに矯正治療と顎関節症の関連についてお話ししたいと思います。
近年、本院において開咬症例が年々増しているように思われる。これは私が典型的な開咬のみでなく、咬合接触の得られない症例を全て開咬と認識していることによるのかもしれない。元来、上下顎の歯牙は常に対合接触を求め微調節し、恒常性を保っている。しかし、開咬では正常に働かないようである。開咬患 者の治療は機能を正すことが主になることから、術者および患者の十分な協力と集中力がないとなかなかうまくいかない。
歯牙萌出時からの開咬症例の特徴は、開咬部歯牙の咬合接触不良による前歯の発育葉の残存が認められることである。開咬部位による所見では、前方部に限定されたもの、側方部に限定されたもの、境界不明瞭なものなどがある。さらに上下顎の幅径のずれ、前後的なずれが加わる。垂直的な特徴としてはドリコ・フェイシャル・パターンが多く、重症の場合では下顔面高が高く、オトガイが後方に回転している場合が多い。また、軟組織の特徴としては口唇閉鎖困難やオトガイ筋の過緊張(チンボタン)などが認められる場合が多い。
開咬の要因としては口呼吸や舌、舌唇咬み、などの悪習癖による機能障害が挙げられる。これらの機能障害は顎骨や歯列の形態を一定に保とうとしている ニュートラル・ゾーンに複雑に関係し合い、開咬を出現させると考えられる。開咬の治療が複雑で、安定性が悪い最大の要因は、このような機能障害が関係しているからであると考えられる。
今回、私は開咬の診断と治療について慎重に扱わなければならない機能障害(口呼吸、悪習癖)に対する臨床的アプローチと治療メカニクス、リハビリについて、症例を紹介しながら治療目標を検討したいと思う。
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近畿東海矯正歯科学会の学術大会は毎年1回6月に開催されます。今年は私が所属しています中日本矯正歯科医会の会長である田中進平先生が大会長を、そして専務理事の山田晃弘先生が事務局長をお務めになりました。私は演題を出す程度の協力しかしておりませんが、中日本矯正歯科医会の理事の先生方は学術大会の準備や当日のお役目でとても忙しそうにされていました。お疲れ様でした。
今回の学術大会には特別講演が2演題、学術口演が7演題、学術展示が3演題。一般症例展示が上顎前突:10題、下顎前突:2題、上下顎前突:2題、叢 生:4題、開咬:5題、外科矯正治療:1題の合計24題の発表がされました。そして認定医更新症例が19演題でした。また、矯正歯科器材の商社展示に30社の展示がされました。また、540人を超える参加者の方があり、大変盛況でした。
特に矯正歯科専門開業する臨床医として臨床に即した特別講演の演題は2題ともとても勉強になり、自分の持っている知識を再確認することが出来ました。
そして、学術展示、一般症例展示や矯正器材の商社展示を見たりして、いろいろな先生や、業者の方と意見交換をしました。 私が一般症例展示の演題は「上顎前歯の圧下にTADを利用したAngle Class II 過蓋咬合症例」というタイトルで発表しました。質疑応答の際には数人の先生と意見交換をさせて頂き、症例を評価して頂いたりしてとても有意義な意見交換が出来ました。
下記に特別講演の抄録を掲載します。
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矯正臨床における顎関節症に対する対応
松本歯科大学歯科矯正学講座 山田一尋先生
矯正治療の対象年齢は10代から20代が多く、顎関節症の発症年齢は10代後半で矯正治療の時期と顎関節症の発症時期が重なること、さらに矯正治療の治療対象となる咬合が顎関節症の発症要因の一つとしてあげられていることから、矯正治療中における顎関節症の発症ならびに対応には十分な注意が必要です。
顎関節症の要因については、ホストの耐性とメカニカルストレスのバランスが崩れた場合に発症すると考えられ、咬合もメカニカルストレスの要因の一つにあげられていますが、顎関節症は多因子性の疾患であることから、矯正治療中の他の要因(ホストの耐性、メカニカルストレス)の管理も重要です。
一般に、痛み、開口障害がなく関節雑音のみで治療を希望する患者には、通報通りの矯正治療が可能となります。しかしながら、初診時の顎関節症状は軽微 でも治療中、治療後に顎関節症状が発症あるいは再発する場合がみられ、咬合要因のみならず多因子について見極め、対応することが重要になってきます。ま た下顎頭が突発的に骨吸収して変形性顎関節症が発症し、その結果下顎骨が後方回転して、下顎後退、開咬あるいは顎偏位が発症し、矯正治療がきわめて困難 に陥る場合もみられます。特に若年者では痛み、開口障害などの臨床症状を伴わずに潜在的に発症する場合もみられ、臨床上見極めがきわめて困難となりま す。したがって、初診時、治療中における顎関節症、特に下顎頭骨吸収のリスク因子の確認ならびに管理が重要です。
本講演では、顎関節症患者に対する診査、検査、診断、スプリント治療、ならびに矯正治療と顎関節症の関連についてお話ししたいと思います。
| 特別講演2 開咬の形態と機能と機能回復―その治療目標 水野矯正歯科医院 水野 均先生 |
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歯牙萌出時からの開咬症例の特徴は、開咬部歯牙の咬合接触不良による前歯の発育葉の残存が認められることである。開咬部位による所見では、前方部に限定されたもの、側方部に限定されたもの、境界不明瞭なものなどがある。さらに上下顎の幅径のずれ、前後的なずれが加わる。垂直的な特徴としてはドリコ・フェイシャル・パターンが多く、重症の場合では下顔面高が高く、オトガイが後方に回転している場合が多い。また、軟組織の特徴としては口唇閉鎖困難やオトガイ筋の過緊張(チンボタン)などが認められる場合が多い。
開咬の要因としては口呼吸や舌、舌唇咬み、などの悪習癖による機能障害が挙げられる。これらの機能障害は顎骨や歯列の形態を一定に保とうとしている ニュートラル・ゾーンに複雑に関係し合い、開咬を出現させると考えられる。開咬の治療が複雑で、安定性が悪い最大の要因は、このような機能障害が関係しているからであると考えられる。
今回、私は開咬の診断と治療について慎重に扱わなければならない機能障害(口呼吸、悪習癖)に対する臨床的アプローチと治療メカニクス、リハビリについて、症例を紹介しながら治療目標を検討したいと思う。
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