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第42回日本矯正臨床歯科医会大会 名古屋大会 に参加して
                         岡本 涼子

2月10〜12日に名古屋国際会議場で行われた第42回日本矯正臨床歯科医会大会 名古屋大会に参加してきました。

トヨタ工場見学
2月10日にトヨタの堤工場に見学に行きました。効率よく仕事をこなす為にたくさんの工夫やシステムがあり驚きました。また、違った種類の車を1つの工場で作っていると言うことも知りました。その後、トヨタ会館に行きました。トヨタ会館には未来の車や車の仕組み、レトロな車のミニカーなどがありました。普段は関わらない仕事を見学出来てとてもいい経験になりました。

歯を動かす矯正治療だから知っておきたい歯周組織と歯周病の基礎知識
                           中川 種昭先生
歯を失う原因には、虫歯、外傷、歯周病があります。歯周病はお口の中の細菌、環境、咬み合わせなどさまざまな因子が重なり合っておきます。また心内膜炎、動脈硬化、誤嚥性肺炎、糖尿病など歯周病によって引き起こされる全身疾患が数多くあります。特に糖尿病との因果関係はとても高いと言われています。その歯周病を予防する為にはバイオフィルムと言った汚れを取り除くことが必要になってきます。その為には、自身でのブラッシングが大切になります。自分でコントロールのしやすい歯ブラシを見つけ、歯科医院での定期検診を受けることが良いです。また、歯周病が進行してしまった場合には自身で治すことができないので歯科医院でお掃除や外科的な治療をすることもあります。矯正治療中は歯周病になるリスクが一段と高くなるのですが、治療後には歯周病の因子である環境と咬み合わせが改善されます。このことから矯正治療と歯周病は深く関わっています。患者さんには歯周病についてもっと良く知ってもらい、私達も予防に力を入れていく必要があります。

矯正治療におけるチームワークの重要性 トラブルの少ない診療を目指して
                             本田 薫さん
近年の矯正治療患者さんの要求はますます多様化し高度になりつつあります。治療内容についての要求は言うまでもないですが、患者さん対応における些細なボタンの掛け違いにより、お互いの信頼関係に揺らぎが生じることも時として起こりえます。そういった問題が発生しないように気を付ける必要があります。患者さんに信頼を持ってもらう為に患者さんの気持ちを理解、またそれをすべてのスタッフが瞬時に共有でき、高度で均質なサービスが提供できるように心掛けることが大切です。その為にすべての情報をどのパソコンからでも共有できるようにし、イベントごとをたくさん行い患者さんと多くのコミュニケーションをとっていくことが必要です。

当医院における「矯正治療中の齲蝕予防」の取り組みと課題
                            金高 由香さん
矯正治療中はお口の中の環境が変わり虫歯や歯周病になる可能性が高くなります。お口の中の問題を引き起こさないように予防が大切になってきます。まず虫歯予防の為にツバの検査を行います。ツバを調べることにより、その中にいる虫歯になりやすい細菌の数を確認することができ、時間内にどれだけのツバが出たかでお口の中の環境が分かります。この事により患者さん自身にどれだけ自分が虫歯の危険性が高いかを知ってもらいます。その後に歯みがき指導を行って、ツバの検査で分かった危険性をしっかり考えてもらいながらムシ歯にならないようにしっかりと歯みがきをしてもらいます。そして、衛生士によるクリーニングをして仕上げをします。この予防のサイクルをしっかりと患者さんに行ってもらう為に、検査結果についての説明を詳しく分かりやすく話し、患者さんの意識を変えてもらえるようにする必要があります。

患者を“その気”にさせるMFT—Labプロファイルの活用
                            寺田 典絵さん
MFTを行ううえで、モチベーションの維持は大変重要であり、これによって成果が大きく左右される、といっても過言ではありません。しかし何かと忙しい患者さんにとって、MFTそのものの優先順位が低下してしまい、モチベーションの継続が難しくなっていることも事実です。そこで言語パターンと行動パターンの関連性をプロファイルしたLabプロファイルというものを活用して、聞き手の心に響く影響言語を使用することによって、患者さんのモチベーションアップが可能になり、一定の効果が得られました。MFTを継続して行っていくには指導者には判断力と技術、患者さんにはモチベーションと行動変容が必要になってきます。MFTの重要性、また舌の癖が歯並びに及ぼす影響をしっかり患者さんに伝えたうえで、継続して行ってもらう為に1人1人の患者さんに合わせたトレーニング方法を伝えることが大切です。

歯科衛生士はチーム医療のキーパーソン
                           奥村 智永子さん
医療従事者は患者さんを中心にしてそれぞれの立場で全力を尽くし、得られた結果をチームの成果として評価し、それを次に活かしていくわけですが、矯正歯科において患者さんの人間性と最も向き合う機会が多いのは歯科衛生士です。患者さんが医師に聞きにくいことや、質問(矯正治療の流れから治療費、他の医院との連携について)などにきちんと答えられるようにする為には治療についてきちんと理解し、医院全体で共通の考えや認識を持つことが必要です。

パネルディスカッション『海外における矯正歯科治療の専門性の訴求』
        Dr.Richard P.McLaughlin  富永雪穂先生 浅井保彦先生
専門開業医は専門クリニックの形態整備と広報活動が必要です。歯科における専門性を確立するには他の専門クリニックと協力や患者、市民、会社への浸透が大切です。海外のように専門医と一般歯科がもう少し協力し合うと質のいい矯正治療を提供することができます。

大会に参加しての感想
たくさんの講演や症例を拝見することができました。特に歯周病については学生の時以来に詳しく勉強する機会があってよかったです。いろいろな医院の取り組みなどを聞くことができ実践出来る物はできるだけ取り入れていければいいなと感じました。大会を通していろいろな発見や疑問があったのでこれからに活かしていければいいなと思います。