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トピックス

2014年4月16日に愛知県名古屋市中区の名古屋国際ホテルで開催された第39回中日本矯正歯科医会総会に出席してきました。その模様をレポートします。

13:00~ 受付開始、商社展示
13:30~ 総会 & 理事会報告
14:15~ 会員発表 伴美津絵会員「第一期治療に求めるもの」
15:15~ コーヒーブレイク& 商社展示閲覧
16:00~ 特別講演 藤原琢也先生(愛知学院大学歯学部歯科矯正学講座准教授)
「歯科矯正用アンカースクリューによる矯正歯科治療を考える」
講演抄録
マルチブラケット装置による治療は,Angle E.H. によって1928年に発表されたエッジワ イズ法が基礎となり、時代とともに新しい材料や治療技術の開発により治療の効率化が図 られ、現在の矯正歯科治療において欠くことのできない治療法である。しかし、矯正歯科治療の良否を決定する上で、最も重要な要素となる固定源のコントロールについては、1940 年代にTweedにより提唱された治療法から大きく逸脱するものではなく、顎外固定装置や顎 間ゴムなど、治療結果が患者の協力性に左右され協力が得られたとしても一定のアンカ レッジロスはやむを得ないとされるものであった。そこで近年、歯科用ミニスクリューなどを用いたスケルタルアンカレッジが新たな固 定源として注目されている。日本においては未承認であったため、歯科医師の裁量による 個人の責任によって治療を行う必要があったが、日本矯正歯科学会を中心とした,産学臨 の協力により平成24年7月に「歯科矯正用アンカースクリュー(以下アンカースクリュー)」 として薬事承認されるに至り、平成26年4月からは、保険診療においても使用が可能となり,、今後の矯正臨床において益々重要な役割を担うことが考えられる。
矯正臨床においては、絶対的固定源と考えられるアンカースクリューを用いることで、歯の移動に伴う反作用を考慮する必要がなくなり、アンカレッジロスに対する配慮も軽減 し、患者の協力性に左右されない予知性の高い治療目標の設定が可能となった。しかし、アンカースクリューの植立部位や、牽引方向・方法の違いは、移動歯以外の歯に対しても 様々な影響を及ぼす場合があり、移動を行いたい歯のみを単純に理想的に移動させることが可能となったわけではない。したがって、アンカースクリューの使用に際しては、今ま での固定の概念に加え、アンカースクリュー特有の概念や治療方法が必要となり、その特 性やリスクをよく理解し、細心の注意を払い治療を行うことが重要となる。
そこで今回、「歯科矯正用アンカースクリューによる矯正歯科治療を考える」と題して、
1.臼歯の近心移動
2.上顎臼歯の遠心移動
3.Vertical control(前歯)
4.Vertical control(臼歯)
5.Mandibular autorotation についてそれぞれ臨床例を交えながら発 表させていただきます。

略歴
平成 6年 3月 愛知学院大学歯学部歯学科卒業
平成 6年 4月 愛知学院大学歯学部歯科矯正学講座・専攻生
平成13年 1月 愛知学院大学歯学部生理学講座助手
平成16年 4月 愛知学院大学歯学部歯科矯正学講座助手
平成18年 10月 愛知学院大学歯学部歯科矯正学講座講師
平成24年 11月 愛知学院大学歯学部歯科矯正学講座准教授





17:30~ 懇親会

総会では、新会長の飯田先生からご挨拶がありました。
「中日本矯正歯科医会は1976年より中部地区における矯正歯科専門開業医の団体として結成された 伝統のある会ですが、最近は創設以来のメンバーが高齢のため退会され会員数の減少が懸念されてい ます。そこで内向きには中日本矯正歯科医会の活動の質を落とさず、会員の会員発表や会費の負担を 軽減するため年5回の開催を年4回とさせていただきました。そして外向きには、特別講演を会員外の 先生の参加も期待して木曜開催といたしました。また、中日本矯正歯科医会のさらなるブランドを高 めるよう2016年に迎えます創立40周年に向けて記念誌の発行を考えております。」

時代と共に会も変化して行く事が求められていますね。

愛知学院大学歯学部歯科矯正学講座 准教授 藤原 琢也先生による特別講演では歯科矯正用アンカースクリューを応用しての歯の移動に関して症例を交えながら問題点や改善点、注意点等をご指摘して頂きました。口蓋正中に2本の歯科矯正用アンカースクリューを埋入して利用する独特の方法で治療されていました。 私は口蓋正中への歯科矯正用アンカースクリューを埋入して利用した症例は数例しかなく、その際に感じた事は非常に矯正力を変える方向が定めにくい印象を持ち、最近はこの部位に埋入していません。口蓋に埋入する場合には口蓋側の臼歯間に埋入して使用する事を多用しています。
今後の検討課題がまた増えました。

例会終了後には懇親会が開催されました。毎年、総会後には懇親会が開催されますが、会員に加えて展示くださった矯正歯科材料商社の方々も参加されます。今回は特別講演においでになられた愛知学院大学歯学部歯科矯正学講座の先生方も多く参加され、懇親を深める事が出来ました。