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トピックス


2013年6月12日〜13日に大阪府大阪市のメルパルク大阪で開催された公益社団法人日本臨床矯正歯科医会平成25年度6月例会に出席してきました。
今回は出張が多くあった6月の診療日程を考慮して12日は診療させていただき欠席しましたので、13日の1日のみの参加でしいた。その模様をレポートします。

12日に菅沼矯正歯科の診療終了後、豊橋から大阪まで移動し、夕食後に関西の先生と合流してお酒を飲みながらいろいろと情報交換をさせていただきました。その後、日本臨床矯正歯科医会の編集委員会の先生方と合流して楽しい時間を過ごしました。

翌日は早朝、ホテルから大阪城までランニングをしてから例会に出向きました。 一緒に大阪の町をランニングをして下さった荒垣先生に感謝です。

最初のプログラムは社会医療委員会プログラム1「『矯正歯科なんでも相談』開始から9年の歩み」と題した講演が行われました。
この矯正歯科相談は、十分な研修や教育を受けていない歯科医が行う不適切な矯正歯科治療が横行しはじめた頃、全国版週刊誌による矯正歯科治療が様々な口腔および全身疾患をもたらす危険な治療だと誹謗中傷する記事が開催された事に端を発しています。
矯正歯科治療の誤った認識が社会に広まる事を懸念し、不安を持つ矯正歯科治療中の患者への適切なアドバイス、また、これから矯正歯科治療を考えている方々への正しい知識を促す必要性から、ホームページ上でメールによる相談受付と回答という形でスタートしました。
相談内容は、矯正歯科治療の特異性である、自費治療の問題、クリニックによる治療方針の違い・治療費の差、医療サービスに対する意識の差あるいは責任の取り方の差、歯学部卒業と同時に十分多トレーニングを受けなくても矯正歯科を標榜可能な事などが背景になるそうです。
最近では基本的な相談は明らかに減少傾向にあり、治療引き継ぎに際しての前医と後医の主張の違いによるトラブル、矯正治療の完成度に対する金銭的不満のトラブル等が増加する傾向にあるとの事です。
また、別の観点からすると、相談に対する回答を「EBM(Evidence based medicine)」に基づいてすれば良かった時代から、患者さんの置かれている環境やバックグラウンドを想像しながら回答をする「NBM(Narrative based medicine)」の時代へ移行しつつあるとの事でした。

そして、次は今回のプログラムで最も興味があった医療管理委員会プログラム2「医院承継を実例から考える」を真剣に聞きました。
今回は会員で医院承継に関わった4名の先生に各自のケースをご紹介いただき、感じたことや問題点などをお話しいただきました。
【ご子息に承継した】
【第3者間で承継した(同門同士での承継)】
【第3者間で承継した(接点のなかったもの同士での承継)】
【急逝された会員の医院を承継】
とそれぞれ事情は違いましたが、お話は参考になりました。



ここ最近、日本における矯正歯科専門医を取り巻く社会環境はどんどん悪くなって来ているように感じます。若い矯正歯科医の先生達はリスクを背負って矯正歯科専門開業をすることには躊躇している現状があります。一方で、矯正歯科専門開業医のリーダーであった先生方は60代〜70代になってきておりリタイアメントをお考えになる世代になって来ています。
矯正歯科治療は長期にわたるために自分のリタイアヤメントを計画的に実行するためには医院を閉院するか、承継するかのどちらかを選択しなければなりません。
今後、医院承継を考えた場合、リタイアを考慮されるシニア世代の先生とこれから矯正歯科専門開業を考慮される先生とのマッチング、そして第三者への継承が一つのキーポイントだと感じました。
私も自分自身のリタイアヤメントと医院承継するか、閉院するかを真剣に考え始めなければいけない時期に徐々になってきました。 今後の自分の課題として注目すべき事項です。

お昼休憩を挟んで、午後からは社会医療委員会プログラム2「矯正歯科における『指導』〜とくに『個別指導」について〜」をお聞きしました。
保険診療における「指導」はつきものですが、その「指導」のうちでも矯正歯科専門開業医は複数の理由から他の歯科診療施設に比べて単月の患者一人当たりの平均点数が高点数になりやすく「集団的個別指導」およびその後の「個別指導」の対象となることが自ずと高いそうです。
今回は個別指導を経験された会員の先生からその経験談をお話いただきました。

保険医として矯正歯科治療の一部を保険で行っている関係からもっと矯正歯科治療の保険治療のことにたいして精通しなければ行けないことを痛感しました。しかし、歯科衛生士の確保さえ困難になって来ている昨今では施設認定基準のクリアがやっとな状況でこれ以上の保険治療患者さんを受け入れることも難しいので、今後の対応を考えなければいけないことも同時に感じました。

その後、第40回日本臨床矯正歯科医会大会アンコール賞受賞者発表が行われました。
1.上顎犬歯萌出異常に起因する切歯歯根吸収の早期診断法の臨床応用について
稲毛滋自会員ら(日本臨床矯正歯科医会 学術委員会)
2.交通外傷による上顎前歯と歯槽骨の喪失を骨移植と自家歯牙移植で回復した症例
三村博会員(東京支部)
3.口腔周囲筋の機能障害および下顎の後退を伴うⅡ級1類過蓋咬合 二期治療症例
吉野成史会員(東京支部)

三先生の発表ともに素晴らしいないようでした。
学術委員会の発表には私も症例を提供させていただきましたので、今回発表内容参考に臨床応用していきたいと思います。

その他、スタッフプログラムとして
「信頼関係を育む医療コミュニケーション ーナラティブ・アプローチの観点からー」
斉藤清二先生(富山大学保健管理センター長・教授)
「3DSの効果、健康を守るキーステーションとしての歯科診療所の役割」
花田信弘先生(鶴見大学歯学部探索歯学講座 教授)
が開催され、沢山のスタッフが参加されとても盛況でした。

そして、2日間、症例展示発表を行われました。

今回、日本臨床矯正歯科医会平成25年度6月例会で学んだことを菅沼矯正歯科での日常臨床に生かしていこうと思います。勉強になった例会参加でした。